健やかな成長を願い羽子板・破魔弓を贈ろう 栃木の信頼できる人形店5選

子どもが生まれて初めて迎える「初正月」に、伝統的な習慣として祖父母や親戚、両親のより親しい知人などから贈られる羽子板や破魔弓。一生に一度しか贈らないものだからこそ、よろこんで飾ってもらえる品を選びたいですよね。トチペおすすめの人形店は、どこも品ぞろえがよく、品質の高いものばかり。商品知識が豊富で、節句人形に関するうんちくなども教えてくれるスタッフに相談しながら、納得のいく素敵な品を選んでくださいね。

羽子板&破魔弓の豆知識

破魔弓の由来

昔は弓で射る的をハマと言い、これに漢字をあてて「破魔弓」と呼ぶように。文字通り、魔除けや疫病除け、厄払いのお守りです。また、平安時代の頃から、男の子が生まれると弓の弦を強くはじき、その音で魔を追い払う「鳴弦(めいげん)の儀」を宮中で行っていたのが起源とも言われ、その由来には諸説あります。

破魔弓の種類

ケース入り・壁掛け・出し飾りなどがあります。ケース入りの場合、ほこりが付かず掃除も簡単。小さめサイズの壁掛けは、場所をとらないので年中飾れます。出し飾りはガラスケースの破損などの心配がなく、見栄えも抜群です。また、白鷹・金鶏・尾長鶏・雉(きじ)などの天然羽根を用いている場合、それぞれに趣があります。好みのタイプや予算、飾るであろう場所の広さなどを考慮して選びましょう。

羽子板の由来

女児の正月を祝い、邪気を跳ね(羽根)のけて無事に美しく成長してほしいという願いが込められている羽子板。羽根つき遊びは室町時代から行われていたそうです。羽子板でつく羽根の球は「無患子(むくろじ)」という大木の種で「子が患わ無い」と書くことから、無病息災を祈ります。また、蚊による伝染病が蔓延していた世相を反映し、羽子板の羽根が蚊を食べるトンボに似ていることから「子どもが蚊に刺されないように」という意味もあります。

羽子板の種類とその違い

プレス羽子板、木目込羽子板、押絵羽子板の3種類があり、作り方が違います。

製法の違い

プレス羽子板
金糸などで紋様を織り出した織物“金襴”などの生地を厚紙に貼り付け、プレス機で熱を加えて作られます。

木目込羽子板
衣装を着ているように仕立てているのが特徴です。

押絵羽子板
立体感のある美しい絵柄が魅力の押絵羽子板は、型紙に綿をのせて羽二重の布でくるみ、さらに表地で包んで絵柄を立体的に仕上げます。初正月のお祝いに一番多く用いられています。

形状の違い

振袖の袖部分が板からはみ出し、美しい広がりを見せる振袖タイプと、板の中にきっちりと収まった定番の形状の2つに大きく分かれます。最近は、振袖タイプが人気です。

図柄(デザイン)の違い

歌舞伎や能狂言を題材にした狂言物、娘姿の羽子板を総称した舞踏物、日本画の美人画からとった見立てなどに分けられます。

選ぶポイント

最近は床の間のない家も増えています。どこに飾るかを考え、サイズを考慮して購入しましょう。お祝い用の羽子板は、ほとんどが完全手づくり品(主に押絵羽子板)のため、数に限りがある場合も。人気の色やデザインなどは早めにチェックしておきましょう。

飾る期間

12月中旬から飾りましょう。大晦日に飾る「一夜飾り」や12月29日に飾る「苦立て」は忌み嫌われるので避けます。片付けるタイミングは「どんど焼き」や「左義長(小正月に行われる火祭り行事)」が行われる1月15日頃。正月だけでなく、雛人形や五月人形の脇飾りとして飾るのもOKです。せっかくの縁起物ですから、長く飾って楽しみたいですね。


100年を超える歴史をもつ「カノヤ人形店」

今秋、大幅リニューアルをしたカノヤ人形店。1900年の創業以来、伝統文化の継承を大切にしながら、時代ごとに好まれる節句人形を取りそろえています。羽子板はオーダーで作られたものが多く、今年は鹿沼市とのコラボレーションで、さつき染の羽子板が製作されました。節句人形アドバイザーが予算や好みに応じて提案してくれるので、安心して相談してみてください。

株式会社カノヤ人形店

栃木県鹿沼市万町5000-14
TEL.0289-62-2606

信頼と技と心を伝える専門店「鱗屋商店」

節句人形の「専」門店として「千」の質問に答えるという熱い想いを持つ、1919年創業の鱗屋商店。一品一品の品質を大切にした商品が豊富です。「節句の意味」「破魔弓・羽子板には想いが宿り身代わりになる」という逸話などを交えながら、ていねいに案内をしてもらえます。身代わりとなって大切な子どもを護ってくれる一生のお守りになる内飾り。大切な子どものために、じっくりと選びましょう。

鱗屋商店

栃木県大田原市山の手2-8-6
TEL.0287-22-2356

日本の伝統美を伝える「人形の春月」

日本の伝統美を大切にしている人形の春月。店内には、匠の厳しい目で選ばれた美しい品々が並んでいます。「たくましく立派に成長してほしい」との祈りが込められた内飾りは、とても尊いものです。節句人形アドバイザーにわからないことは教えてもらい、選ぶポイントについてのアドバイスも受けながら「美しい!」と感じるものを選びましょう。

人形の春月

栃木県栃木市箱森町51-26
TEL.0282-24-5140

親子四代で受け継ぐ「人形の峰雲堂」

佐野伝統の技術・技法を踏襲しながら、節句人形や節句掛け軸などを親子4代に渡って守り続けている人形の峰雲堂。栃木県内で唯一、(一社)日本人形協会と(一社)全日本人形専門店チェーンの2社に加盟しています。伝統的なものから最先端のものまで幅広い品ぞろえ。節句人形アドバイザーが親身に相談にのってくれ、一緒に選んでくれるので心強いです。

人形の峰雲堂

栃木県佐野市堀米町351
TEL.0283-22-1437

江戸時代から続く老舗「人形会館 鈴為」

元禄6(1693)年創業。江戸時代から300年以上の歴史を誇る大型人形専門店。伝統の良さを守りながらも、枠にとらわれることのない鈴為オリジナル商品も展開しています。栃木県内に4店舗を構え、北関東最大級の品ぞろえ。絢爛豪華な押絵羽子板と、煌びやかな破魔弓が迎えてくれます。店舗ごとに商品構成が異なるので、個性豊かな羽子板・破魔弓を見て回ってみてはいかがですか?

人形会館 鈴為 バンバ通り本店

栃木県宇都宮市馬場通り2-3-4
TEL.028-636-3320

人形会館 鈴為 大曽店

栃木県宇都宮市大曽4-2-15
TEL.028-622-1818

人形会館 鈴為 駅東店

栃木県宇都宮市元今泉6-4-10
TEL.028-660-1010

人形会館 鈴為 日光今市店

栃木県日光市森友1509-17
TEL.0288-23-0023

※価格はすべて税込み表記です。
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