2011年3月11日（金） 14時46分18秒。
東北の三陸沖の太平洋を震源として、日本の観測史上最大規模のマグニチュード9.0の地震が発生しました。それに伴う大津波やレベル7の深刻な福島第一原子力発電所事故。
9年経っても、いまだ復興は完結していません。地道な復興支援は、今も行われ続けています。

愛され続ける気仙沼〝フカヒレあんかけラーメン〟

　3.11で被災した宮城県気仙沼市。気仙沼の業者と取引をしていた小閣樓店主の矢野さんは、地震発生後、何度もコンタクトをとろうと試みますが繋がらず…。やっとつながったのが半年後。実際に現地に足を運び、震災の恐ろしさを肌で感じたそうです。何かできることはないか…そんな思いから気仙沼でとれたフカヒレを仕入れることに。そこでできたのが〝フカヒレあんかけラーメン〟。食感、味ともに抜群のフカヒレを一枚丸々使い、特別価格での提供が始まりました。
「助けたいとかではなく、こんなことしかできなくて申し訳ないという気持ち。けれど何もせずにはいられなかった」と当時の心境を教えてくれました。

　その後取引をしていた気仙沼の業者は復興、小閣樓も昨年夏に市内2号店となる東簗瀬店をOPEN。矢野さんは、9年経った今でも特別価格での提供を続けており、〝フカヒレあんかけラーメン〟は地域に愛されるなくてはならないメニューの一つとなっています。

漁師直送活ガキを食べて被災地の生産者の力になろう！

宇都宮で博多ラーメンの店を開く菊島和久さんは、3.11で被災した三陸の支援活動を通して、奥松島のカキと出合い、その滋味深いクリーミーな味わいに驚きました！　奥松島は、知る人ぞ知る、うま味がギュッと詰まった真ガキの養殖地。「宇都宮の人たちに、ぜひこの活きたカキを味わってほしい。それが被災地の応援につながればうれしい」と、菊島さんは2017年10月から店の横にスダレを張ったカキ小屋を作り、ガンガン焼きを始めました。ガンガン焼きとは卓上コンロの上に大きな箱を乗せ、中に入れた殻付きのカキを10分ほど蒸して食べる、豪快な漁師料理。自然に殻が開くので、初めての人でも食べやすい料理です。また、ほんのり自然の塩味があり、苦みやえぐみもないので、そのまま何個もイケてしまいます。カキの大きさにもよりますが、今の時期だと10個以上あって値段は1㎏1,600円というお手頃価格。

店ではほかに厚切りの牛タンや東北の海の幸、宮城でしか飲めない限定の日本酒も楽しむことができます。
また最近は、関東ではほぼ流通していない幻の貝と言われる「アカザラ貝」が人気だそうです。肉厚な身の歯ごたえと、濃厚なうま味に圧倒されること間違いなし。
おいしいカキをガンガン食べて、被災地を応援しましょう♪　席が埋まってしまうこともあるので、来店前に予約するのがおすすめです。牡蠣小屋で提供しているメニューは、併設する「博多らーめん万々」でも楽しむことができますよ。

宮城県東松島市の『おのくん』が栃木県に恩返し

　靴下を使ったソックスモンキー『おのくん』は、3.11で被災した宮城県東松島市小野駅前応急仮設住宅のお母さんたちが、地元の復興を願い、絆を深めるために作り始めたキャラクター。『ご縁』をつなぐ『おのくん』は、1人1,000縁（円）で宮城県東松島市の『空の駅』やイベント等で里親になることができます。坂本材木店のご夫妻は、『おのくん』を知ってほしいという思いから、3年半前に『MACHI BURA STATION～Utsunomiya～』を宇都宮にある会社の南側に併設。現在に至るまでに1,400人以上が里親さんになり、被災地支援に協力してきました。

今年1月には坂本さん自ら木材を運び込み、宮城県松島基地の華麗なアクロバット飛行を披露する専門のチーム『ブルーインパルス』と『おのくん』をイメージしたフォトスポットを制作。引き続き支援活動を行っています。
そんな『おのくん』が、今度は栃木県を応援。県内で『おのくん』の里親さんからいただくご縁（円）の一部を、2019年10月に本県を直撃し、大きな被害をもたらした台風19号の『災害義援金』として寄付するそうです。2020年3月1日（日）～11日（水）の期間限定で、『MACHI BURA STATION～Utsunomiya～』のほか協賛店舗でも里親さんになることができます。このご縁を機に、東松島市と私たちの栃木県を応援しましょう。

『おのくん』の里親になれる協賛店舗