米・麦・玄米それぞれの味わい 我らが栃木のすごい味噌
寒さ厳しい1~2月に仕込まれた寒仕込み味噌が、夏の発酵熟成期を経て、秋に食べごろを迎えます。砂糖・アルコール・着色料不使用。熱処理を加えず、麹菌や酵母菌の力を生かして造られた天然醸造の味噌には、作り手の個性も生きています。‟家庭の味”に加えたくなる味噌を見つけてください。
味噌でつなぐ 日本の伝統と食文化

大和屋天然みそ
米(粒・こし)/麦(粒・こし)/混合/オーガニックなど (500g)510円~(店頭販売ほか)
米は減農薬コシヒカリ、大豆は減農薬1等品、塩はオーストラリアの世界遺産シャークベイ産天然塩を使用。厳選素材で職人が仕込む「大和屋味噌麹店」の味噌は、昭和3年の創業以来今も変わらぬ味を伝え続けます。10~6月中に開催する「手造り手前みそ教室」では、天然の味噌づくりが体験できます。

創業以来、試行錯誤を重ねて作り出した米・麦・大豆の「こうじ」は、2日2晩かけて完成するそう。発酵力と甘みを最大限に引き出すよう、穀物ごとにあう菌を配合しているといいます。こだわりの「こうじ」もまた、おいしい味噌の秘訣です。
大和屋味噌麹店
栃木県宇都宮市星が丘1-8-13
TEL・FAX 028-622-4683
9:00~18:00
定休日:日祝
こだわり木桶と伝統製法の天然醸造みそ

手造り天然醸造 浮糀みそ
米(粒・こし)、麦、玄米 (750g) 550円~(店頭販売ほか)
使うほどに酵母菌や乳酸菌が棲みつき、味噌の風味や香りを増すと言われる木桶。40年以上使い続ける約2mもの巨大な木桶で仕込み、約1年間じっくり発酵熟成させた小野崎糀店の田舎みそは、だしを入れなくても味噌汁がおいしいと評判です。

麦味噌は魚の臭みを消してくれるので魚介類の料理に。玄米味噌は、きのこを炒めて味噌汁に。こし味噌はドレッシングづくりに適しています。それぞれの味噌の特徴を生かして、おいしい味噌料理にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
小野崎糀店
栃木県矢板市下伊佐野31-1
TEL 0287-43-0326 FAX 0287-43-6197
8:00~17:00
定休日:土日祝(電話予約はOK)
米も大豆も自家栽培し一から作り上げる熟成御料みそ

手づくり御料みそ (750g) 550円~(JAしおのやたんたんプラザ光陽台ほか)
宮内庁御料牧場のある高根沢町で先祖代々米農家を営む古郡夫妻が、「御料味噌工房」で仕込む熟成みそ。「味噌の決め手はおいしい糀」と、一等米のコシヒカリを贅沢に使用した米糀をつくっています。糀の甘みが味噌の豊かな甘みとなって生きているのが実感できる一品です。

熟成赤味噌は、糀が多めで甘みがあります。「道の駅たかねざわ 元気あっぷむら」で販売しているバーベキューソースにも御料みそが使われているそうで、古郡さん曰く「おいしい」とのこと。元気あっぷむらを訪れた際はこちらも探してみてください。
御料味噌工房
栃木県塩谷郡高根沢町太田561-3
TEL 028-676-1828
8:00~17:00
定休日:土日祝
お店で味わう栃木味噌 三年熟成御料みそでつくる ご飯進むやわらかもつ煮

もつ煮定食990円/単品700円(テイクアウトOK)
高根沢町にある「高根沢漁港大介丸」。地産地消にこだわる大介丸では、店内メニューに「御料みそ」を使っています。寒さが増す秋から冬にかけて、特に味わってほしいのが「もつ煮」。より熟成させ、まろやかさを増した「三年熟成御料みそ」を特別に仕入れ、もつ・大根・ネギを煮込んでいます。味噌の甘みが具材にしみ込み、コクと深みの増したもつ煮。肌寒い時期にぴったりの逸品です。
高根沢漁港 大介丸
栃木県塩谷郡高根沢町上高根沢6484-6
TEL 028-678-8221
11:00~14:00(ランチ)
17:00~21:00
定休日:月曜
※情報はすべて取材当時のものです。価格・メニューなどは変更されている場合があります。